応急処置なら五分です。
松尾宗弘(療術師)
花粉症で苦しまれている方、多いですね。かく申す私も、二十年前は苦しんでおりました。まず申し上げておきますが、花粉症が治った事例は、あるのです。
花粉症を抑えるために薬が欠かせない、という方も多いかと存じます。その薬は、おそらく抗ヒスタミン薬でしょう。そう、ヒスタミンが「悪さ」をするので、これを薬で無効化しよう、というのです。
しかし「悪さ」しかしない物質が体内にあるなんて、変な話ですね。ヒスタミンには、他にどんな作用があるのでしょうか。
色々あるのですが、ここで大事なのは血管を拡張させる作用です。ヒスタミンが出ているという事は、組織が血液を要求している、と言えます。
だったら、鼻や目に血液を送ってやれば良いのです。するとヒスタミンは引っ込みます。これが私の考えで、実際その技術を得ており、効果を上げております。
すっかり花粉症の症状が消えるまでは、根気が要ります。しかし症状を軽減させるまでは、早いものです。施術開始から、たいがい数分で軽くなります。
さて、考えてみてください。ヒスタミンは血管を拡張させる物質でもあります。すると、抗ヒスタミン薬を投与するという事は、
「もっと血を送って」
「ん? 黙ってろ!」
と言うようなものなのかも知れません。
またヒスタミンは、神経伝達物質でもあります。したがって抗ヒスタミン薬は、よく効くと神経の伝達が鈍ります。
薬も改良されて来ています。それでも、減らす事が出来れば、あるいは飲まないで済むなら、それがベターですね。
©松尾宗弘